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生活創造建築家 タナベアツシのブログ 2005年11月

ついに決定!NHKで放映されますアルベロベッロ!

実は 私、留学する前からNHKの取材協力をしていたんです。

取材はもちろん 私の住むアルベロベッロです。
”探検ロマン 世界遺産”という、NHKの世界遺産番組で、某民放番組よりももう少し”謎解き”を含ませたような 番組だそうです。 何回か見ましたが、 松本零二さんの車掌さんが出てきていろいろと世界遺産を探検する という番組。
 その番組の取材協力をさせていただきました。

 とりあえず 最初に日時のご報告。

12月8日 (木曜日) 午後8時~45分間
NHK総合 ”探検ロマン世界遺産”
特集 アルベロベッロ(45分全てアルベロベッロです!)


 アルベロベッロにいらっしゃった日本人旅行客は およそ年間1万人とききます。しかし、そのほとんどの方は日帰り もしくは1泊のみで、 お土産屋さんが多くてスレていると感じてしまったり、こんな南イタリアだからだまされるんじゃないか と思って緊張してしまったり、アルベロベッロやその周辺の素敵な町と人々の気持ちをあまりご覧にならずにいらっしゃる方も多いと思うのです。 もちろん全員が温かい理想的なイタリア人ではありませんが、 いろいろイタリアを回ってきた私にとって ここの住民ほどホスピタリティを感じたことはありませんでした。
 それには 長年波乱万丈な歴史を持つこの地で ”皆で生きていく”という知恵が培ったなにかがあるように思えます。
 深く知れば知るほど、”シンプルな生活スタイルがどれだけ豊かなものか”を感じることができます。私にとっては ここで感じることができました。 幸運にも ベネツィアーノ一家と出会えたことは 私にとって ものすごく いろいろなことを整理できたと思いますし、深くこの地を知ることができました。

 ここに住んでいる日本人は我々含め4人。 NHKの方も、現地取材前に情報を得るには大変な御苦労があったようです。
 イタリアでも特異な生活スタイルのあるアルベロベッロ。7年前から交流しているヴェネツィアーノ家族とともに過ごした時間は、まるで夢のような理想的なものでした。

 取材スタッフ、ディレクターの方、とても良い方で、取材中も私の大切なヴェネツィアーノ一家ととても楽しく過ごしていただいたようで、私もとてもうれしく思い、放映が待ち遠しいのです。



ここは 以前ワインフェスタをしたり、暖炉でお肉を焼いたりしている現場。 ここはずいぶん取材されたそうなので、もしかして写るかもしれません。 この方たちは 石灰の研究をされるために わざわざ日本から来て頂いたのです。


郊外のこのようなトゥルッロを直して、週末の憩いの場としてリニューアルすることは、 300年前からここに建っていたトゥルッロに命を吹き込んでいるような気がします。”人がいる”ことの温かさ、また”人が帰ってきたこと”の建物の喜び は、かけがえのないものだなあと ピザをいただきながら思うのです。
 幸せに使われている建物は 活発に生きています。 また、特に自然素材(石や木材)で作られたものは使われるまで じいっと待っているように思えてなりません。

 そんな不便なようで幸せで豊かなここの人たちの”気持ち”が、世界遺産なんだなあ と思うのです。

どうぞご覧ください。 私達も もしスカイパーフェクTVがうまくつながれば オンタイムで見れるとおもいますが。 私がいままで建築に携わって 一番大切に感じているものを 皆さんと共有できれば こんなうれしいことはないです。

 お願いします。 ご覧ください。!



プーリア州の町 レッチェ

1週間 間を空けてしまいました。
この1週間、 学校やら研究やらで 大変でした。

そう、こっちのアルベロベッロでのいろいろな研究を プーリア屈指の建築家と一緒にやることになり、現在はアルベロベッロ町の再開発のお手伝いをさせていただくことになりました。
 法律も構造も材料も日本とは違うので、刺激的です。また ここは世界遺産の町であるために、いろいろな規則や考慮しなければならないこともたくさんあり、”巨大な資産の中で建築の修復をしたり、町並みを考えながらデザインしたり”することがとても大切なのです。

 今日は 巨大な資産 という意味でもとても魅力のある、レッチェという町を紹介いたします。
この町、プーリアのサレント地方にあり、イタリアの踵部分のちょうど真ん中、平野の中心にあります。



1700年代、この町は北方(といってもスペイン、フランスなど)の貴族の拠点のなった町です。もうすでにルネッサンスは終わり、バロック時代に大きく発展した町です。 プーリアには意外とバロック様式の町が多く見られます。これは ここがトルコやギリシャなど、古くからアジア地域への拠点になっていたので、さまざまな国、地域がこの地を占領していたことを物語っています。



バロック様式というと 天使や植物の石の彫刻がふんだんに使われた かなり濃いいデザインになります。優美でしなやか。でもこれが日本にあるとかなりひきます。。
 この彫刻建築、これは レッチェで採れる石”ピエトラ レッチェーゼ”という凝灰岩によって作られています。
 凝灰岩は 石灰岩に火山性の鉱物が混じって堆積した石で、加工がしやすくて建築にも使えるだけの強さも持ち合わせています。私が住むアルベロベッロはレッチェから北約100KMのところですが、石の状態はかなり違います。レッチェの石は黄色い。砂岩のような感じ。 この石は夕日に照らされると黄色くピカピカに光って、彫刻の奥行きがとても綺麗に見えます。



町並みも こんな感じでずーーっと バロック様式。
バロックのお好きな方は ぜひ!
ちなみにここのワイン(特に赤!) 絶品です。日本でも手に入る銘柄もあります。SARENTO SALENTINOといいます。 香りが良く、しっかりめのワイン。 お試しください。


ワイン祭り!今年もついに出荷。

 この間の金曜日、11月11日は、アルベロベッロの隣町、マルティーナフランカという町の新種ワインが出荷されました!
 日本では ボジョレーヌーヴォーのみが騒がれますが、さすがワインが日常不可欠のイタリア、地元のワインで盛り上がります。
  今年のワイン、とてもおいしいです!
  ヴェネツィアーノ家族 総勢40人がトゥルッロの別荘に集まり、大騒ぎです。



  イタリアマンマが5人ほど集まり、フォカッチャやピザなどをどんどん準備していきます。
 また、このトゥルッロ、しっかり昔ながらの使い方をしているので、暖炉で調理します。薪に使うのは、工事現場で出た材木のかけらと 栗、桜など。本当気持ちいいです。
 上の写真は”長ネギのフォカッチャ”。焦がし長ネギを生地にはさんで焼きます。ほとんど”葱焼き”の味。とても愛着のある味でした。



  フォカッチャの用意ができると、今度は魚を揚げ始めます。
  この魚は「メルルッツォ」といって、直訳だと”タラ”ですが、ちょっと顔が違う。10センチくらいの小魚です。小麦粉をつけて素揚げ。塩を振って食べますが、これも絶品!ちょうどハゼやメゴチのから揚げに似ていました。
 とても素朴で、しかも日本食に近いものを感じました。



この別荘には、なんとピザ釜もあります(驚!)。ここでは、豚のローストや野菜も焼きます。
 ここで、ついに新種ワインをプラスチックコップで!
 悶絶しました。。 本当にうまい! 特に地元でもナチュラルなワインは少ないのですが、これは本当に”ぶどうジュース100%”なのです。水や保存剤などはもちろんのこと、他の地方の葡萄も混ぜません。
 赤も白も出荷されてましたが、私は白がすき。地元の方々は赤が特にうまい! と 何十リットルもあったワインが一気になくなり。。その他いろいろな素朴地元料理をいただき、最高の金曜日の夜になりました。 午前2時まで続きました。。。



だいちゃいました! ちなみに隣の瓶は、1リットル瓶です。
 とにかくワインが日常に密着している様を改めてみさせてもらいました。 南イタリアワイン留学 つづく。

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石灰世界、ムルジア台地。



アルベロベッロのある台地、ムルジア台地は、石灰岩盤でできています。上の写真は採掘場。掘っても掘っても石灰岩。壮観でした。
 石灰岩とは、貝殻や生物のカルシウム分が長い時間をかけて堆積してできた岩石です。少し褐色を帯びた白色で、加工しやすく、建材や漆喰材料、またコンクリートの材料のひとつとして昔から使われてきた材料です。日本では四国高知県、土佐漆喰が有名です。